横綱照ノ富士の3場所連続休場、師匠が明言 「腰骨」骨折が発覚、「いつやめるか分からない状態」:東京新聞 TOKYO Web

 大相撲の東横綱照ノ富士(31)=本名杉野森正山(すぎのもり・せいざん)、モンゴル出身、伊勢ケ浜部屋=が9日、九州場所(12日初日・福岡国際センター)を休場することを決めた。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)が明らかにした。休場は3場所連続19度目。腰痛が原因で慢性的な両膝痛も抱えている。

 照ノ富士はこの日、福岡県太宰府市の伊勢ケ浜部屋の朝稽古ですり足や立ち合いの確認を行い、休場を師匠に申し出た。今年の15日間皆勤は8度目の優勝を果たした5月の夏場所だけとなった。

◆膝をかばうと腰、腰をかばったら膝が

 満身創痍そういの一人横綱照ノ富士が、3場所連続の休場を決断した。両膝や腰に慢性的な痛みを抱え、今年全6場所のうち15日間皆勤できたのは、5月の夏場所のみ。師匠の伊勢ケ浜親方(元横綱旭富士)は「膝をかばうと腰が痛くなる。これで無理をして腰をかばったら膝が悪くなる」と、出口が見えず悲壮感をにじませる。

師匠の伊勢ケ浜親方(左)と話し合う照ノ富士=いずれも福岡県太宰府市の伊勢ケ浜部屋宿舎で

 この日の朝稽古で照ノ富士は、土俵の外で付け人を相手に立ち合いの動きを確認。その後、伊勢ケ浜親方と約10分間話し合い、休場を決断。取材に応じることはなかった。

 3場所連続して休場した要因は、長年悩まされてきた膝ではなく腰。9月の秋場所後、腰骨の一部が折れていることを明かし、「いつやめるか分からない状態。今できることを何か考えて一生懸命やっている」と語った。

◆皆勤1場所のみ 今は横審も静観、でも来年は…

  10月の秋巡業に途中合流し、相撲を取る稽古を再開。最後まで出場を模索していた。伊勢ケ浜親方は「巡業に途中から出て調整したけど、病院に行く回数が減ってしまう。それが出場という形には結びつかなかったのかもしれない」と振り返った。

 最高位としては物足りない不振の1年。照ノ富士の体の状態は誰もが承知している。横綱審議委員会も現時点では、問題視していない。だが、来年も同じことを繰り返すようなら、風向きは確実に変わってくる。(丸山耀平)

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◆熱海富士、秋場所の勢いで「去年の悔しさ晴らす」

 9月の秋場所で優勝争いを演じた熱海富士は9日、福岡県太宰府市の伊勢ケ浜部屋で、12日に初日を迎える九州場所に向けて汗を流した。自己最高位の西前頭8枚目で臨む21歳は「成績のことを考えると体が硬くなっちゃう。一番一番やっていきたい」と冷静に前を見据えた。

稽古で汗を流す熱海富士

 朝稽古では、関取衆たちと申し合い稽古を実施。全体稽古が終了してからも、関取衆でただ一人、居残り稽古を行い、体をみっちり追い込んだ。立ち合いの動作を入念に確認し、「いつも通り。良い感じにできている」と手応えを口にした。

 10月は秋巡業に参加。「普段より番数は少ないけど、いろんな人とできた」と充実の調整を重ねて福岡入りした。昨年は新入幕で4勝11敗とはね返された九州場所。「去年は悔しい思いがある。今場所は頑張りたい」と誓った。(丸山耀平)



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